合宿後
「入れておきたいこと」
合宿後。
部室。

つくし
「う〜ん……負けたな」

つくし
「私の負けだよ坂野巻君」
俊介
「あ、ありがとうございました!」

宇沙子
「良い対局だったわね! 私も早く二人に追いつけるよう頑張らなくちゃね」
俊介
「ああ、待ってるよ。宇沙子」

宇沙子
「うひひww」
宇沙子
(なんか嬉しいわ)
つくし
「しかし、驚いたな……。
私だって成長しているはずなんだが……」

つくし
「なにか特別な特訓でもしたのかね?」
俊介
「特別な特訓……?」

ゴスン!!
頭を盤上ぶつける俊介。
宇沙子
「俊介!?」

ぷしゅぅ……

俊介
「済まない。ちょっとした邪念が横切っただけだ……」
宇沙子
「やめてよ、ホラーは苦手よ!」

俊介
「特訓といえば、みんなや県代表の方に数回対局指導をしてもらったからだろう」
つくし
「なるほど、それは納得のいく答えだ」

つくし
「だが、坂野巻君〜? 私に勝ったと言っても『3子局で今日の1回だけ』だ!
私の2子局の壁は相当厚いぞ〜?」
俊介
「あ、ああ……。心しておきます先輩……」

ガラララ……
麗が入室。

俊介
(麗……そういや合宿前から全然対局していなかった。
この数日で俺がどの程度強くなったか。
麗に見せてやらなくてはな)

俊介
「麗。対局しよう」

「いいよー! 意外と久しぶりだね」

俊介
「合宿では合宿で会える人を優先していたしな。
なに、俺の実力向上具合を是非見てってくれ」

「期待してるよ!」

数分後

俊介
「…………!?」


「あれ? 俊ちゃん弱くなった?」
俊介
(ば……馬鹿な……!?)

俊介
(弱くなってる!? そんなことはない!
さっきつくし先輩に勝ったばっかりだぞ)

「ここの弱い石放置しすぎたんじゃないかな?」


「この場所もケイマじゃなくてオオゲイマで行けたと思うけど」パチパチ
俊介
「なるほど……確かに」


「この感じだとまた5子からやったほうが良さそうだね」
俊介
「!?」

七六八入室。
七六八
「こんにちは」

「あ! なるちゃん!」


「対局しよう!」
七六八
「はい」

俊介
「!!」

俊介
(す、吸ってる!?
七六八の碁力をあり得ない速度で吸ってる!?)

俊介
(俺が弱くなった……!?
いや違う……!!)

俊介
(麗が尋常じゃ考えられない速度で成長しているんだ!!)

テストの点数
麗 500
俊介498
俊介
「はっ!?」

俊介
(まずい……変なトラウマが蘇った)
ヌッ


「まあまあ、エンジョイ勢はエンジョイ勢どうし楽しく打ちましょう」
俊介
「誰がエンジョイ勢だ!!」

END