修羅場編に戻る
03
「おしっこって飲めるんですか!?」
次の日。
部室。

宇沙子
「え? 二人でアイス食べてたのを見た?」

「……うん」

宇沙子
「ちょ、っちょっと? 殴り込みとかしてないでしょうね?」

「し、してないし……」


「なんか声かけにくいから、そのまま帰った……」
宇沙子
「帰った?」

宇沙子
「それはそれで、麗らしくないわね……」

宇沙子
「なーに、現実なんて単純なものよ? 疲れたから2人でアイスを食べた。
結果なんてきっとそれだけなものよ」

「うん……。私もそう思う。そうだなって思う」


「でも、俊ちゃんがもし不倫なんかしてたら、私どうしたらいいかわからなくて……!」
宇沙子
「不倫ってあんた……」

宇沙子
「大丈夫よ! だってあんた達結構長い間の付き合いなんでしょ?」

宇沙子
「そんな簡単に別の相手に切り替えるわけないでしょー。
あーあ、自分で言ってちょっと悲しくなってきたわw」

「なんで?」

ガラララ。

俊介
「おっと、遅くなったな」


「俊ちゃ……」

七六八
「お久しぶりです」

宇沙子
(うわ……これは……)

宇沙子
「あら、お久しぶりね。神野さん」
七六八
「はい」

俊介
「ああ、ちょっと七六八を教室まで迎えに行ってたんだ」

「!」

七六八
「別に迎えに来なくても来ます。俊介さんとは昨日対局の約束をしました。破りません!」


「な……なんで二人とも、名前呼びになってるの?」
俊介
「え?」

俊介
「ほら、「坂野巻」って苗字長いだろ? だから名前で統一したんだ」

七六八
「早く打ちましょう。七六八は忙しいです」
俊介
「ああ、そうだな。碁盤出そう」

「なっ……!」


「い、囲碁なら私が教えるからいいよ!!」

宇沙子
「う、麗……!」
七六八
「?」

宇沙子
「ああ、気にしないでw 対局の邪魔して悪かったわねw」

「……っ!」

宇沙子
「ちょっと訊くけど、二人は対局の約束をしただけよね? それ以外意味はないわよね!?」
俊介
「ああ……。特にないが……」
七六八
「え? なんですか?」(゚Д゚;=;゚Д゚)

宇沙子
「ほら……! 聞いたでしょ! 二人はただ対局の約束をしただけよ。
なんでもないってば!」

「あ……」


「うん。大丈夫……。やだなぁうさちゃん……。私は大丈夫だよ。冷静に判断できるよ」
宇沙子
「こええよ」

次の日から、七六八と俊介の仲はどんどん深くなってゆく。
時にはラッキースケベ現場も目撃する。

俊介・七六八
「あ」
宇沙子
「押し倒してるし!?」

俊介・七六八
「あ」
宇沙子
「パンツ下げてるし!?」

俊介・七六八
「あ」
宇沙子
「シックスナイン!?」


「うん大丈夫大丈夫。二人は転んだだけけけ……」グラグラグラグラ……!
宇沙子
「ちょっと!? 流石にあんたもうキレていいわよ!?
普通のアニメならもうとっくに修羅場になってるわよ!!」
カクカクカクカク……!!

そして事件は起こる。


「……というわけで、尿は意外とバイキンはすくないものなのです」

佐雪
「だからってここでするわけないじゃないですか!!」
つくし
「味はどうなのか心配だな」


「確か尿は空気に触れると味がおかしくなるようですね。
ですから、空気に触れないよう素早く摂取すれば良いということ」


「そう、直接口を付けて飲めば大丈夫というやつです☆」
佐雪
「変な理屈でまとめないでください!!」

佐雪
「私は全力で逃げます!! 全力で普通にトイレして来ます!!」

「あっ」
ダッ!!


「ε- (´ー`*)フッ……。ココは僕も全力で追う必要がありそうですね……」
シュル。
ネクタイを緩める。


「お待ち下さい!!」
ダッ!!

つくし
「私もなにかしらに引っかからないように見届ける必要がありそうだな!!」
ダッ!!

タタタタタタ……!

俊介と七六八が残る。

俊介
「あいつら、いつも楽しそうだな」

七六八
「あの……あの……」
俊介
「ん?」

七六八
「お、おしっこって飲めるんですか!?」キラキラ
俊介
(これはとてつもなくヤバい展開……!!)

七六八
「の、飲んでみたいです!」
俊介
「いや待て。あいつらの言ってることは半分冗談だ」

俊介
「第一、俺は今出ない……」
七六八
「あ」

七六八
「な、七六八はちょっと出そうです……」
俊介
(それもまずい!!)

七六八
「では、七六八が出しますから、一緒に確認してみましょう!」
スルッ
俊介
「待てまて!」

俊介
「パンツを上げるんだ!」
俊介
(いかん……何を焦ってるんだ俺は……)

七六八
「あ、この高さだと、飲みにくそうです」

机に座る。

七六八
「はいっ」カパッ
俊介
「(鼻血)ブーーーーーーーー!!」

俊介
「こ、こら!」
グイッ
スカート下げて隠す。
七六八
「あっ」

俊介
「ダメだろ! 女の子がむやみにそんなところを人に見せるものじゃない!」

俊介
「ま、ましては男に……」目をそらす
七六八
「ダメでしたか?」

俊介
(お、恐ろしい!! コレが超碁力少女の力……超碁力少女の下半身か!!)

俊介
(鼻血だけではない……。
俺の下半身が完全最終形態まで持ち上げられ、そのまま射精してしまうかと思うほどのフルパワーだ!)

俊介
(俺は小学時代、中学時代の何故かラッキースケベが多かったが、その都度何も感じず、勃つことすらなかった。
俺はインポなんじゃないか? もしかしてホモなんじゃないか? と、心配もしていた)

俊介
(その静寂を初めて破ったのが麗だ。
それから少しして、俺は碁力が高い女でしか興奮しないという異常性癖だということに気付いた)

俊介
(そして今、目の前にとてつもなく強い少女がいる……!!
今この手を上げれば、無防備な超碁力少女の下半身が、今一度拝む事が出来るというのに……!)
七六八
「じぃ〜〜〜〜……」

俊介
「ぐっ!」

俊介
(違う!! 俺はそんな事のために七六八と仲良くなったんじゃない!!)
七六八
「あの……」

七六八
「もしかして、七六八のモノでは……嫌でしたか?」
俊介
「え!?」

俊介
「とんでもない、最高だ!! むしろよろしくお願いしたいくらいだ!」カッ!

俊介
(って何を言ってるんだ俺は!! いやいや、違う!
これは七六八を傷つけないためのフォロー! やましい考えではない)
七六八
「はぁ……はぁ……」

七六八
「なんでしょうか……。胸がドキドキします」


七六八
「心不全でしょうか?」
俊介
「だ、大丈夫か? 多分病気ではないと思うが……」

七六八
「その……今まではなんとも感じなかったのですが……。
な、なんだか急に凄く恥ずかしい感じがするんです」
俊介
(ああ、それが普通だ!
なんだその、今まさに恥ずかしさを覚えた子供のようだ)

俊介
(あ、そうだ! もしかしたら七六八の尿を飲むと碁力向上に繋がるのかも知れない。
七六八の尿には碁力が上がる栄養分が含まれているかも知れない。
ヤバい……! そんなわけがないと思っていても思考力がががががが!!)
七六八
「あの……」

七六八
「飲んでくれますか?」
俊介
「ありがたく頂きます!」

----------カット------------

麗と宇沙子が来るまでの、俊介側のシナリオ。
表現がエロ過ぎるのでカットされました。

----------カット------------

部室付近の廊下。
タッタッタッタッタ……。

宇沙子
「麗……。こっちはちょっと呆れてるわ」

宇沙子
「確かに、ネットでは不倫騒動でギャーギャー騒ぐ女はウザイ理論が建ってるけど、
あれは童貞どもの僻みだからそんなに気にしなくていいのよ」

「…………」

宇沙子
「『何事も冷静で優しい女』のつもり?
そんなんじゃ俊介にだって足元見られるわよ……。言うときはハッキリ言わなきゃ」

「うん……」

宇沙子
(でもあれね……。二人が喧嘩して、
二股の俊介が両方に振られる事になったら、私にもチャンスがありそうねw)ニヤニヤ


「なんか怖くて……。本当に私の勘違いだったらって思うと手が出なくて……。
私ね。俊ちゃんとも、なるちゃんとも、仲良くしていきたいし……」

宇沙子
「そんな弱気じゃダメよ!! そうなったら嫌とか考えない!」

宇沙子
「麗、あなたが辛いならハッキリ言ってやんなきゃ伝わらないわよ!!」

「そ、そうだね。そうだよね!」


「うさちゃん本当に良い人! ありがとね!!」
宇沙子
「ええ! 私はいつでも麗の味方よ!!」
部室前で扉に手をかける宇沙子。

宇沙子
「失礼しまーす!」
入室ガラララ!

俊介
「ちゅ〜〜〜〜〜〜〜っ!」
七六八
「あっ! な、なんですかそれっ//// なんですかぁ〜////」
宇沙子
「( ^ω^)…………」

宇沙子
「かーんーぜーんーにーアーウートーだーよー!!!Σ( ̄□ ̄;)」

俊介
「うお!? 宇沙子!」
宇沙子
「おっぱ始めてたらダメでしょう!? 直前で止めに入る状況でしょそれ!?」

俊介
「待て、違うんだ。俺は尿の味見をしていただけだ」
宇沙子
「なんーだその言い訳ー!?
おっそろしい程なんのフォローになってもないわよ!?」

宇沙子
「ひかり先生も自分が下手絵師だからって、程度を考えなさいよ!!」
ひかり
「いやぁー。私があんまり絵が上手くなくて良かったですね」

ひかり
「絵が下手だったりデフォルトだと許されるじゃん?」
宇沙子
「あ、デフォルメとか全裸でもセーフよね。ってコラ!!」
俊介
(なぜいる……?)

俊介
「宇沙子。確かに規制が厳しいところだったらアウトかもしれない。
俺も吸ってる最中2回……いや3回勝手にイってしまったが……」

俊介
「七六八には挿入していない!! つまりセッ○スではないからセーフだ!!」ドーン!!
宇沙子
「言い切ったーーーー!!!」

宇沙子
「ぐっ……そうね。確かに「危険行為」はしていないわ……。そしてイケメンにのみ許される祖業!!
なんていうか、私達は生まれてくる時代を間違えたというべきね……」

宇沙子
(はっ!)

「…………」ゴゴゴゴゴ……

宇沙子
「麗……!?」
ダッ!(七六八に近づく麗)

ダン!!
七六八
「いっ!?」
麗が七六八の胸ぐらを掴んで壁に追いやる。

宇沙子
「そっち!?」


「ひどいよ……。流石にヒドいよ……なるちゃん……」


「私だってまだ俊ちゃんにペロペロされたことなかったのに!!!」
宇沙子
「そこぉーーーーー!? 怒るとこそこぉ!!?
っていうか今までのはされたことあったから許してたの!?」

宇沙子
「っていうか、キレるのはこっちじゃないわよ!!
俊介よ!! 俊介に怒るべきでしょ!?」


「俊ちゃんは悪くない!!」
宇沙子
「えええええええ!?」

俊介
「そうだ、宇沙子の言う通りだ!! 俺が悪い!!」

俊介
「本当に済まない! 師匠を裏切るような事をして本当に済まない!! どんな罰でも受けよう!!」ペコリ!

「…………」

宇沙子
「ほら、ああ言ってるわよ! バシっと言ってやんなさいバシっと(ry」

「どっちが先に誘ったの……?」


「どっちが先に俊ちゃんとこの行為をしようって誘ったか聞いてんだよ!!」
七六八
「ひっ……!」
宇沙子
「固定!? 俊介が俊介誘ってたらおかしいでよその言い方は!!」

俊介
「お、俺だ! ああ、俺が無理言って(ry」
七六八
「私です……」

七六八
「な……七六八が、その……さ、誘って……しゅ、俊介さんにして欲しいって……」ガクブル涙目。

七六八
「し……知らなくて……エグッ。しちゃダメな事だって……知らなくて……」ポロポロ

宇沙子
(な、なに……? そんな、これが天才少女とは思えない……)

宇沙子
(片足に引っかかったまま、履くのすら忘れているであろうパンツ。
太ももにだってほら、ちょっとチビっちゃってんじゃないの!)

宇沙子
(これじゃまるで……好奇心で悪い事をして、怒られている子供よ……)

「な……!?」


「な、何それ!? 知らなかったとかそんなっ!? そんなんで許されると思ってるの!?」
ドンドン
七六八
「いっ……ごめんなさい……! ごめん……なさい!」ポロポロ

俊介
(ヤバい! 七六八の碁力に影響が出る恐れがある!!)ダッ!!

俊介
「い、いい加減離せ! 麗!!」
グイッ(麗の腕を掴む)

「っ!?」

俊介
「七六八は関係ないって言ってるだろ! 俺が全部悪いんだ!
頼むから、七六八には手を出さないでやってくれ!!」


「えっ……!? 俊ちゃん……?」


「イヤッ!!」
パスッ(俊介の手を跳ね除ける)


「な、なんで……なんで、なるちゃんの肩を持つの……?
なんで、私の味方をしてくれないの……?」


「わ、私はずっと、俊ちゃんの味方だった……。俊ちゃんがずっと支えだった……
なのに……それなのに……」


「嫌だ……! やだやだ、俊ちゃんに嫌われるのだけは本当にやだ……!!」
宇沙子
「ま、まずいわね……」

パンパン

つくし
「おーし! 喧嘩はそこまでだ!! 一旦休戦と行こう!」
宇沙子
「つくし先輩!?」

つくし
「健全な下ネタギャク漫画とはいえ、痴話喧嘩をするにしても程度を考えるべきだぞ」

宇沙子
「またいいタイミングできたわね……」

「いえいえ。最初の方からずっと見てましたよ☆」

宇沙子
「見てた!? 見てたならあんたも止めに入りなさいよ!!」

「なかなか入りづらくてですね。タイミングとは偶然揃ってしまうものです」


「しかし、こっちの方が面白かった様ですね。僕らの方はトイレの前で少し騒いだぐらいなものです」
宇沙子
「面白いとか言うな!」

つくし
「そんな事より坂野巻君。君は少々イカ臭いな」
俊介
「済まない。全力でトイレで洗ってくる」