麗過去編に戻る
03
「火曜日昼休み2」
【背景:廊下2】
【se:たたたたっ(駆け足の音)】


「……??」

「あのっ……! 職員室こっちじゃないけど……?」
俊介
「ん?」

走るのをやめる。

俊介
(はっ……!? やっべ! 確かに!! 逃げるのに必死で変な方向に来てしまった。この辺は人影もない!)
俊介
(いやいや、良いんだ! 職員室の前に対局の事で話があったんだ、問題無い)
俊介
「はは……まあいいだろう。少しお前と話したかったんだ」

「え?」

(あ! やっぱり……私を助けるために先生に用って嘘を付いて……)
俊介
「悪いな。お前の友達から急に引き離しちまって」

「ううん! イイの……」

(友達なんかじゃ……)

「その……ありがとう」
俊介
「はは、礼にはまだ早いぞ」

(そうだ……まだ解決したわけじゃない……)

(ああ……まだ先生の所に連れてってない……)

「おまえ……えーと、先生から聞いたが確か、うららだっけ?」

「星野水 麗(ほしのみず うらら)……」
俊介
「俺は俊介。坂野巻 俊介(さかのまき しゅんすけ)だ」
俊介
「昨日は、なにやらすまなかったな」

「いえその……」
俊介
「とはいえ、出会えて良かった! ああ、もう一度会えればと思っていた!」

「ふぇ?」

「あ、あいたかった……!?」
俊介
「ああ!」

(会いたかった……さっき、大事だからって? 大事だから会いたかった?
す、好きだから会いたかった……!?)
俊介
「もう一度お前と対局出来ればと思っていた次第だ。俺に囲碁で勝てるやつなんてめったにいない!
ネット上でなら出会うことも多いだろうが、まさかこんな近くに強い奴がいたとは……!
ああ、是非俺にリベンジをさせてく(ry」
俊介
「……ん?」

(もじもじ////)

顔を赤らめてる麗。
話は聞いていない。


(さっきのといい、昨日の事といい……。あれっていわゆる、こっこっこっ告白だよね!?////
今からその……告白するんだよね!?
ほ、本気!? 好き!? 私は大好き!!)

(私も……ずっと俊介君の事好きだったから……それが本当なら……!)

「そ、そのさっきの話……したいんだけど……?」
俊介
「ん?」
俊介
(さっきの話? ああ、対局の事か)

「そのつまり……俊介君も好きって事なのかな?」
俊介
(囲碁……!)
俊介
「当たり前だ! 大好きだ! だからこうしてお前に会いに来た!」

(うわうわ//// 熱烈!!)

「ほ、本気にしていいの?」
俊介
「ああ、俺はいつでも本気だ。だから……」
俊介
「お前も本気でかかってこい!」キリッ

(本気の目だーーーー!!!)

「い、いやその……嬉しいけど、私なんかでいいのかなって?」
俊介
「!」

「なにを言っている! お前じゃなきゃダメなんだ! 代わりなど居ない!!」

「お、おぉ!!////」
俊介
「俺は何人もの強者を相手にやってきた。だが、お前が初めてなんだ!
俺をここまでワクワクさせたのは!!」

「な、何人もの!?」

(そ、そりゃコレだけのイケメン……体験相手が一人とも限らないよね)
俊介
「ああ、この辺の強者といえば、山側に住むお姉さん、お店のおばちゃん、隣町のじじい」

「おじいちゃん!? 男!?」
俊介
「男って、ほら昨日の楓河ともやってたろ?」

「お二人そんな関係だったの!!?」

「それなのに……こんな私なんかと……」
俊介
「なにをいってるんだ! 麗、お前ほど優れた奴は今まで出会ったことがない!!
少なくとも俺の中ではナンバーワンだ!」

「え、ええ////」

(その中でも私が一番好き……w)

「そ……それなら(ry」
俊介
「頼む! 俺に付き合ってくれ!!」

(直球だーーーーーーーーー!!)

「いやっ、まぁその……!!//// 私なんかでよろしければ、お付き合いから……その……」

「よ、よろしくお願いします……////」
俊介
「おお! それは嬉しい限りだ!」
俊介
(よし! 交渉成立だ!)
俊介
「で? いつやる?」

「ヤる!?」

(そんな急に!?)
俊介
「ああ、俺は一向に構わない。昨日からそればっかり考えていた!」

「そそそそんなに私としたかったの!?」
俊介
「うちでしようか? ああ、麗んちでもいいな!」

「え? ええ!?」
俊介
「ヤバい! 興奮してきた!! もう学校でしちゃうか!?」

「やだよ!! まだその準備が出来てないよ!!(心の)」
俊介
「準備か。あ、そうだ! 俺、道具を鞄に入れてきたんだ!」

「え? 道具!?」

(エロいやつ!?)
俊介
「ああ、だから学校でも出来る!! 今から教室でどうだ?」

「ってえ!? 公開プレイ!?」

「いやいやいやっ! 教室はやめようよ!
だってほら、みんなに見られてたら恥ずかしいじゃん?////」
俊介
「ああ、そうか……」
俊介
「なら、図書室でも良いな。静かでやりやすそうだ」

「と、としょしつ!?////」

「だ、ダメだってー! ほら覗きとかヤバい……」
俊介
「ノゾキ!?」
俊介
(ああ、確かに! 囲碁での「ノゾキ」はキリを見てるからヤバい。場合にもよるが繋いでおいたほうがいい。
こんなところでも囲碁の手筋を考えているとは流石強者!)
俊介
「だな、分かる。筋だしな」

「す、スジ!? なんで急に股下の話になった!?」
俊介
「これからお前の素晴らしい筋が見れると思うと、もうドキドキがとまらない……」

「へっ変なこと言わないで下さい!!」

「いや……そのですね!こほんっ!
もう少し日を改めてからの方がいいかと。
ほら私達まだ付き合うってなって少ししかたってないし……」
俊介
「あ!」
俊介
(確かに! ついこの前対局したばかりなのにまたすぐ対局というのもあれだ! 日を持とう)
俊介
「それもそうだ、失礼した。俺も少し鍛え直したいと思っていたところだ」

「おお、鍛え直す……!」

(体脂肪とか気になるのかな?)

(そういえば私も……)
麗、お腹のお肉を気にする。

「わ、私も……ちょっと頑張っておく!(ダイエット)」
俊介
「それはそれは! 期待してるぞ」

「じゃあまた後で……」
俊介
「あ! 待ってくれ!」
俊介
「連絡が取りたい時が来るかもしれん。恐縮だが、メアドの交換をお願いしたい」

「あ、そだね……。付き合ってる事だし」
俊介
「ああ。付き合って頂くわけだしな」

俊介
(このあと麗を職員室まで連れていった)

「うぇえ!? 先生のくだり本当だったの!?」
俊介
(とかわけわからん事言ってたが、あまりきにしない)
俊介
(そして俺は教室へと戻った)