麗過去編に戻る
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「木曜日申し訳程度のエロシーン」
【背景:学校】
次の日、登校中。

俊介
「今日もいたのか……」

「うん……」
俊介
「気づけなくて悪かった……。今後も待つようなら、俺が先に来るよう努力するよ」

「い、いいよっ! そんな私のわがままで……」
俊介
「それくらいのこと、構わない。それが救いになるなら、いくらでも早く来るさ」

「…………」
俊介
(話したのはそれくらいだっただろう。学校まではすぐだったか、長く感じる沈黙。
対局の事で緊張してるのだろうか? 恐れているのか? いや、それは俺のほうだろう。
気が向こうへ行ってしまい、会話ができないのだろうか? というか、さっきのは変な言い方だったろうか?
「救いになる」よりむしろ「一緒に行ってやれる」の方が気が楽だったか?
まぁ麗も囲碁の再戦が楽しみなのだろう)
俊介
[そんな事を考え、学校へと歩いていった]

【背景:廊下】


「じゃ、ここで」
俊介
「ああ」
俊介
(教室にも普通についた。今日は生徒も多くいる時間帯だが、ちょっかいを掛けに来る奴はいない)
俊介
(麗が教室に入っても雰囲気は変わらない。アニメみたいに強者のオーラが出てるわけでもないし……
まぁ一般人には分からないだろう)
俊介
(俺も教室へと戻る)

【背景:暗転】
【背景:教室】
1時間目の休み。

俊介
「え? 学校休んでる?」
楓河
「おー。希新共々4人とも全員休み」
俊介
「そ、そうか……」
俊介
(うーむ……。ちょっと残念ではある。
麗が俺より強いという希新にも、一局交えたいと思っていたのだが……。
奴らは奴らで組んで行動してるんだろうな。不良だし同時に休む事は珍しくないとも考えられる)
楓河
「あいつらどっかのゲーセンで遊んでるんだぜきっと! 俺も帰りてぇ!」
俊介
「残念だが帰っても無駄だ。楓河の家は魔界への扉の吸引力で吸い込まれてしまった。
吸引力の変わらないただひとつの魔界の扉……」

「どこぞの掃除機かよ!?」
俊介
(ゲーセンか……。そういえば囲碁のオンライン対局ゲームが出てたっけなぁ……。
それをやりに行ったのだろうか? いやいや、それだけのためとは言わないが)
俊介
(まぁいないなら居ないで仕方がない。麗との対局もあるんだ。気持ちをしっかり持とう!)
俊介
(ああ、麗もきっと凄い作戦を練って来てることだろうなwww)wktk

【背景:廊下】
お昼休み。


「それでねー! そのカフェの制服が可愛くてねー!」
俊介
「へー。そんなところにカフェが(ry」
俊介
(なんだか麗がいつもより機嫌が良い気がする。俺との対局がそんなに嬉しいのか……)

「あの……俊介君? 今度の日曜日にでもその……デートしない?」
俊介
「デート?」

「えーと……商店街にショッピングとかでいいよ?」
俊介
(ああ、ショッピングか。荷物持ちにでも付き合えって事なのだろう)
俊介
「いいぞ。ショッピングだな。俺でも役に立てるなら存分に付き合おう!」

「やった!」
俊介
(そしてあっという間に放課後になった)

【背景:暗転】

【背景:教室】
放課後

俊介
「ん? 今から図書室に……?」

「う、うん……。その……。な、なんていうか……」
俊介
「?」

「きっ……昨日言ってたあれ(えっちなこと)をやれればと思ってっ!!」
俊介
「!?」

「いやその……! 朝からそれしか考えられなくなってて……ムラムラしちゃったというか……!」
俊介
(対局……!!)
俊介
「そ、そうだな……まぁ、こういうのは長引かせるのも良くないだろう」
【se:ガタッ】
椅子から立ち上がる俊介。


「は、はい……////」

【背景:暗転】

【背景:廊下】
【se:タッタッタッタッタ……】

俊介
(う、麗と対局……! 前回のイメージとわけが違う! 完全に強者のイメージだ!
「まだ勝てないだろう」そう憶測を立てている中の再戦!!)

「や、やばい……凄いドキドキする……」(このあと初体験だなんて……)
俊介
「そ、そうか。俺もだ……」(このあと強者と対局だなんて……)
俊介
「だが、麗がやるというのなら俺も全力で向き合うまでの話だ……」

「お、おお……////」

【背景:暗転】
【背景:図書室】

俊介
(静かだ……。人は少ない)
俊介
「大丈夫そうだな。これなら気が散る事もないだろう」

「ぅ、うん……」
俊介
「あ、一番奥の席が空いてるな。あそこにしよう」

「えっ?」

【se:スタスタ……】
俊介、おくの席まで歩き、椅子に座る。
荷物を置く。
麗、キョロキョロと周りを見渡す。

俊介
「ちょっと待ってくれ。今準備する」

「あ、あの……!」

「こ、ここではその……他の人にも見えちゃうというか……」
俊介
「え? いや、俺は構わないけど」

「ええ!?」
俊介
「むしろ見てもらいたいくらいだ。麗の有志を!
この俺を相手にドンドン攻めてくる麗の上手さをみんなに知って貰いたい!」

「責めとかそんなやめてください!!」

「だから、私はどちらかというと、う、受けの方が……!」
俊介
「受け?」
俊介
「まぁ確かに……麗なら受けも上手そうだよな」

「どういう意味だよ!?」
図書委員
「すいません。図書室では静かにお願いします」

「!」
俊介
「あ、失礼……」

「う……うう……!」
【se:ガタッ】
麗、立つ。


「もう、こっち来て……!」
俊介
「あっ」
麗、俊介の腕を引く。

【背景:暗転】

一番奥の薄暗い本棚の場所。
完全に全員の視野外。


「こ、ここなら……いいよ……。すぐしてくれて大丈夫だから……」
俊介
「ここって……。ちょっと暗いな。ここだと見にくいんじゃぁ……?」

「い、いいの見えなくて!」
俊介
(見えなくていいとか、目隠し碁でもやるのだろうか?)
俊介
「いや……やろうとすることはわかるぞ? だが俺、(目隠し碁)初めてだから……」

「う、うん。私も初めて……」
俊介
(初目隠し碁対局か……。ただ俺も目隠し状態ではハンデもなにも……)
俊介
(ん……!?)
俊介
(麗の胸ポケになにか付いて……って碁石!? 碁石の黒石!?
なんであんなものが? てかなんでくっついてる!?)
俊介
(暗くてよくわからんが不自然だろ!? どうなってんだ? 取ろう!!
「ほら、碁石ついてたぜ☆」って渡すだけ……)

俊介、麗の胸に手を伸ばす。


「ま、まって!」

【se:がしっ】
麗、俊介の手をつかむ。


「じ、自分でやる……!」
俊介
「え?」
すると麗はそっと俊介の手を自分の胸へと押し付ける。
俊介
「!?」
俊介
(なっ……なにをやってるんだ!? 何故、乳を触らせた?)

「んっ…………」

「あ、あんまり……大きくないけど……!」
俊介
「いや……」
俊介
(それより碁石だ! これは……。ああ、よく見るとマグネットでくっついてるのか。下は……髪止めかな?)

(やばい……すっごい胸見てる……////)
俊介
(ふぅ……謎が解けて何よりだ。しかし麗の乳。公園であたった時より、こうやって触れてみると
意外とあるんだなーって感じがするな……。まだ小さいけど)

「……っねぇ」

俊介の手を胸の中央にもってきて。


「ふへへ……すっごいドキドキしてる……」

「わかる……?」
俊介
「うーん、どうだろう……? 服があるからな」

「あ、服……」

麗が俊介と距離を縮め。
腕を制服の下から中へと入れる。

俊介
「え!?」

「ど、どお……?」
俊介
「あ、ああ! わかるわかる!」
俊介
(わ、わかるかっ! そんなことより自分の心拍数の上昇にビビる。自分の心臓の音ではないかと思う程だ)
俊介
「なんかブラっぽくないのに触れてるのだが……」

「あ、スポブ……私まだ小さいから」
俊介
「もう、いいぞ。わかった……」

手を引く。


「んっ……」
俊介
(そ、そうか……これだけ対局へ向けて緊張していたと伝えたかったんだな。ああ。
いや……それなら言ってくれるだけで十分分かるが……)
俊介
(それより手を離して欲しい……。あれだけでも俺の息子は反応しだしたぞ)

「じー……」

手を見つめる麗。


「はむっ……」
俊介
「!?」

麗、俊介の中指の先を少し唇で挟む。

俊介
(う、うらら!? なにをしてるんだ……?)

「はんっ……んっ……っ……」

それを気に大体第二関節位まで舐める。

俊介
「手はさっき石鹸で洗ったから大丈夫だとは思うが……」
俊介
(意味不明のフォローをする俺)

「んっ……ちゅっ……っ……んっ……」
俊介
(ふーむ……。凄い舌使いだ。口の中のぬるぬるした感じやあったかさ……
指先に伝わってくる感じがなんとも……)

麗、俊介、ほぼ密着。

俊介
(いかん危ない危ない。そんなにくっつかれたのでは、俺の股間から地震警報が……)

麗、人差し指も合わせて舐め始め。


「んふふっ……w」

ニコッとする。

俊介
(いやいや、そんな目で見られても……)

俊介、顔をそらし。

俊介
(いやまて! なんだか物凄い困った状況になったぞ……。ていうか、そんなに指を……。
まさか食べる気じゃないだろうか……!?)
俊介
(もう意味がわからん……! いやいや、思考停止はだめだ!!
これはきっと対局前にやると、碁力が上がるというおまじないかなにかだ……!)

「んぽっ……」

麗、口から手を離す。
2人が少し離れ。


「っはぁ……はぁ……私も……少し……」

麗は左手で手をくるりと下へ持っていく。


「あっ……はぁ……そっかぁ……。下着……汚れちゃう……」

麗、上半身を俊介に押しつけ、右手でごそごそ……。
パンツを絶対領域あたりまで下げて、
右手で軽くスカートを抑え、
左手で俊介の右手を持ち、股下付近に構えた状態。


「これで……っ……」
俊介
「……!?」
俊介
(え? まさかっ……! 流石にそれはまずいのでは……!?)
俊介
(今までのを思い返せばそりゃ……。いや、麗がそんなことするはずが……!)

ゆっくりとスカートの中へ。

俊介
(理由を考えろ! どうしてこうなった!? 俺たちはただ対局をしに来たはず……!)
俊介
(あ! ヤバい! 熱気が! 伝わって……!)
俊介
(うおおーーっ!)
【se:ぷにっ】

楓河
「お? いたいた俊介!」

楓 河 参 上 !

俊介
「……楓河?」
楓河
「あのさー。5時間目俺寝てたじゃん? ノート取り忘れてたんだよねー」
楓河
「すぐ移すから、ちょっとだけ貸してくんね? な?」
俊介
(……この状況、楓河から見えてないのだろうか? そっちから見ると通常通りに見えるのか?)
楓河
「お! 麗ちゃん、密会かい?」

(ビクッ……!)

【se:バッ!!】
麗、横によける。
すぐさまパンツを上げる麗。

楓河
「え? ……え?」

楓河、俊介の方を見て不自然に突き出した右手を見る。
濡れている指先を見る。

楓河
「……え?」
楓河
「あのー。これはなにを……」

「ちちち、違います違いますっ!! ま、マッサージをしてもらってただけです!!」
楓河
「いや、マッサージって……」

「わたし!! 私、用事! 用事を思い出したので、先帰ります!!」

【se:たたたたたたー!!】


「ええーー……」
俊介
(逃げたっ!!)
俊介
[取り残される俺と楓河……そこは今だかつてない、最悪の状況となった……]