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麗過去編に戻る
25
「テストの結果」
俊介
(それからというもの、俺は麗に勉強を教え続けた。
まずはよく出る重要点から、次のテストで出るところなど。
ほとんど麗が飽きて、麗の囲碁講座が始まる始末だったが……大丈夫だろうか?)

そんなこんなで季節は冬になる。

【背景:学校】

俊介
(残すところ、中学でやるテストは2回だ。
テストの結果は、教科それぞれと総合得点の高い者10名がランキングとして張り出される。
それ以下はモンペに止められているらしい)

俊介
(下位の者は公開されない。
いつもなら、俺の名前があり、麗の名前がないわけだ)
俊介
(だが、麗は今回は頑張った。名前が載らなくとも、順位は上げている事だろう……)

【se:ペラッ】
先生が上位ランキングを掲示板に貼る。

俊介
(よし! 俺はいつも通り1位! 俺を勝手にライバル視してる奴は3位に下がったか……)
俊介
(なっ!?)
俊介
(うぇ!? 麗が2位!? 俺の下?? なにこれ間違い!?)

「やったー! 俊ちゃん! 私、名前載ってるよー!!」
俊介
「っ!! あ、ああ……」
俊介
「麗は今回勉強頑張ったからな……。その成果だ」

「俊ちゃんが教えてくれたからだよー!」
俊介
「その調子で頑張ってくれ。コレをキープ出来れば、如月合格も夢じゃない」

「わん!」

先生
「あ、悪いけど……麗ちゃん再テストして貰える?」

「なんでー!?」
俊介
「…………」
俊介
(結局、麗は追試組と再テストをしたらしい。
カンニングでもしたのかと思われたのだろう。無理もない。
勿論高得点でパスしたそうだ)

【たったったった……】
歩く俊介。

俊介
(ああ。甘く見ていた)
俊介
(そうだ、麗はバカじゃない。勉強が出来ないわけでもない。
「やらないんだ」。興味がないモノ以外、手を付けないからなんだ)
俊介
(囲碁は高段位。囲碁に至っては天才だ。
その天才が、勉強のたかが100問や200問覚えれないわけがないじゃないか
ましてや数週間かけて勉強してるんだぞ)
俊介
(ああ……俺も少し甘やかし過ぎていたのかもしれないな……)