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麗過去編に戻る |
27 「努力も才能のうち」 |
【背景:図書室】 麗 「今日は授業が早く終わって良かったねー」 俊介 「ああ、早速勉強の方を始めようか」 【se:バサッ】 麗、参考書を机に置く。 麗 「あ、その前にちょっとトイレ行ってくるね」 俊介 「了解した」 麗 「飲む?」 俊介 「何をだ!?」 麗 「スグもどるねー!」 俊介 「ああ」 目の前にある、麗の参考書を見る俊介。 俊介 (ん?) 俊介 (あれ? 麗の高校受験参考書……。俺と同じ日に買ったはずなのにこんなにボロボロに……) 参考書を手に取る俊介。 俊介 (付箋がこんなに……赤と黄色で分けられている。 うお!? 中も綺麗にカラーペンで色分けしてあるな……) 俊介 (この本……1回や2回読み返した分けじゃないんだ。数十回と何回も何回も読み返したんだろう) 俊介 (麗……俺はお前に、また失礼な勘違いをしていたようだ。 ああ、そうだ。誰だって最初から天才な奴なんていないんだ) 俊介 (俺と別れ、帰った後も家でずっと勉強していたのだろう……。 普通の人なら諦める事を、麗は諦めなかった。 「今からじゃもう遅い」じゃあない、遅いってどこから見て遅いなんだ? 「私馬鹿だからやらない」じゃあない、バカならバカなりに天才になる努力をしたらどうなんだ? そうだ。そういった考え方からして違ったんだ……) 俊介 (麗は努力を惜しんだり、負けを恐れたりしないのだろうな。 そういう心構えの違いが、あいつの強さの秘訣なのかもしれないな……) 麗 「あ……」 麗 「それ私の参考書……」 俊介 「コレか? ああ、そうだ」 麗 「そうだじゃねーよ! もう……」 【se:ひょい!】 麗 「私ずぼらだから、あんまり綺麗に使えなくて……」 俊介 「…………」 俊介 「はぁ……やっぱり麗、お前は凄い奴だよ」 麗 「なにが?」 俊介 「なんでもない。俺なんかが麗に負けて当然だって事だよ」 麗 「なにその弱気!?」 麗 「ちゃんと勝ちにこいよー!!」 俊介 「ああ、分かってる。 今度こそ必ず勝ってやるさ」 他人の努力とは見えないものだ。 麗 「そうこなくっちゃ!」 だからって「なんで自分は」と卑下にしてちゃダメだ。 相手も頑張っている。 だから自分も、それ以上に頑張らなければと 思う気持ちが大切なんだな。 |